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シートハイって何?ダイニングチェア選びに役立つサイズの話

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長方形の白いダイニングテーブルとその周りに配置された8脚のグレーの椅子

この記事を書いた人

くいしいんぼうイター

宮城いくえ

家具を購入したいなと思ったとき、まず最初に気にするポイントといえば以下の3点あたりかと思います。 

  • サイズは自分に合っているのか
  • 使い心地は良いか
  • 価格は予算に合っているか

などがあると思います。 今回は、イス選びに役立つシートハイというサイズについてお話していきます。

シートハイとは?

シートハイとは、イスの座面の高さの事をいいます。

シートハイを知ると、どんな事に役立つのかなど、詳しくご説明していきますね!

まずはサイズ表記を理解しよう

カタログやECサイトに記載されているサイズをみてみると、 たいていの場合は参考画像のように表記されています。 

サイズ表記例 Aは表記そのままのとおり理解しやすいのですが、 サイズ表記例 Bの場合はどれがどの部分を指すサイズなのか解りにくいですね。 

 

サイズ表記例B のサイズをそれぞれ解説したのがこちら 

 

W =ワイド ・・・幅 

D =デップス ・・・奥行き 

H =ハイ ・・・背の高さ 

SH=シートハイ ・・・座面の高さ 

ちなみに、インテリアのサイズ表記単位は、 cm(センチ)の場合とmm(ミリ)の場合があるので 間違えないように注意しましょう。 

 

サイズを画像に当て込むとこんなかんじです。 

海外ブランドなどのカタログだと以下の表記になっていることが多いです。

W×D×H×SH 

覚えておくととっても便利です! 

 

シートハイの重要性

さて、前項で解説したサイズ表記のうち、チェア選びにとっても役立つのが SH=シートハイ 

つまり座面の高さです。 

 

イスに座ってみたとき高いな(かかとがつかない)とか、低いな(膝をかなり曲げないといけない) と感じたら、シートハイがご自身の体のサイズに合っていない、 ということになります。 

 

サイズが合わないまま毎日使うのは結構ストレスに感じますよね。 

姿勢も悪くなってしまったりと、良い影響はあまりなさそうです。 

 

このあと、ご自分に合うサイズのシートハイ算出方法もご説明しますのでご安心を!

最適なシートハイの算出方法

シートハイの算出方法はいろいろあるのですが、 筆者が「割とリアルな数値が出るな」と感じていて、 とってもシンプルな計算は下記の式です。  

身長 ÷ 4 

かかとから膝裏(直角に膝を曲げたとき、膝裏の曲がる点)までの高さと身長の1/4の高さが一般的にほぼ同じなので、大抵の場合は上記の式に当てはめると最適なシートハイが算出できます。 

ただし、膝下がすらりと伸びたモデル体型の方は上記の式にあてはまらないかも・・・。 

スケールで実際に測ってみるのもおすすめです。 

 

ぜひ、ご自に合ったシートハイのサイズを算出してみてください。

自分サイズのシートハイの家具は手に入りやすい

 

厚生労働省が発表している統計データによると、 2016年時点での日本人の男女、20歳以上の平均身長は下記のとおりです。 

 

・男性 167.7 cm 

・女性 154.1 cm 

 

【出典 】 国民健康・栄養調査 / 平成28年国民健康・栄養調査 2016年 

65-1身長の平均値の年次推移 (男性,年齢階級別) 

65-2身長の平均値の年次推移 (女性,年齢階級別) 

シートハイ算出の式に、上記の平均身長を当てはめてみます。 

 

・男性 167.7 ÷ 4 = 41.9 cm 

・女性 154.1 ÷ 4 = 38.5 cm 

 

日本国内で販売されているチェアのサイズは様々ですが、 筆者の感覚だとシートハイ40cm〜42cmあたりが多く流通している印象です。 

 

平均身長に近い方であればわりと見つけやすいのではと思うのですが、 平均よりも背が高い方は海外ブランドのチェアも選択肢に入れていくと良いかもしれません。 

 

輸入家具だとシートハイ45cm程度の商品もたくさんあります。 

身長180cm以上の方でも使いやすいシートハイですね。 

 差尺を知ろう

ダイニングチェアのシートハイに合わせて、 ダイニングテーブルの高さを決めるのも心地よく過ごすには重要なポイントです。 

 

テーブルのトップの高さからシートハイを差し引いたサイズを、

差尺(さじゃく)といいます。

 

差尺は27cm〜30cm程度に納めるのが一般的です。 

 シートハイ42cmのチェアの場合、最適なテーブルの高さを求めるにはシートハイに差尺をプラスします。

 

42 + 差尺27〜30 cm

= テーブルの高さは69cm〜72cm  

 

いや、わたしはもっと詳細な差尺を算出するぞ!!! 

と意気込んでいる方には、下記の式をご紹介します。 

 

※cmで算出してください 

(身長×0.55)÷ 3 − 2 =最適差尺 となります。 

 

身長160cm  の場合の差尺は・・・ 

(160×0.55)÷ 3 − 2 = 27.3cm となります。 

 

上記の計算方法でも、だいたい27〜30cmの間に収まるのではないでしょうか。 

 

最適な差尺の±3cm程度を許容範囲として、 チェアとテーブルを組み合わせてみてくださいね。 

カタログ上のサイズだけを鵜呑みにしない

ショップで実際に座ったりできればサイズ感を確かめられますが、 ECサイト等で購入の場合は現物を確かめる代わりにこのシートハイ表記をもとに 自分にサイズが合うかをある程度確認できます。 

 

しかし、「ある程度」と記載したのにはちょっとワケがあって、 実は

シートハイは測るポイントや、座面の素材で変化してしまう

のです。 

 

座面が少しくぼんでいるイスであれば、 座面の一番低い部分なのか高い部分なのかで違いますし、 クッション性が優れた座面だと座ったときに沈むので 実際に使うときのシートハイと製品そのもののシートハイは異なってしまいます。 

 

家具は一度購入すると長く使い続ける可能性が高いですし、 写真やデータだけではわからない仕様もありますので、 できる限り現物を確認しておくことをおすすめします。 

 

ショップが遠い、受注製品であるなどの理由で 現物を試すことができないまま購入する場合は、 サイズ表記は参考程度として可能であれば店舗に問い合わせて仕様の詳細を確認しましょう。 

購入する製品そのものではなくても近いサイズの商品を試せたり同じ商品の仕様違いを展示してることもあります。 

シートハイが自分に合っていないときの対処法

 

サイズなんて気にしない!デザイン重視や! という選び方でももちろんOK! 

でも、サイズ調整ができたらよりお気に入りになるかもしれません。 

 

また、好みのデザインの家具がほしいけどサイズも合わせたい・・・という方、最終手段があります。 

 

ズバリ、椅子の脚をカットしてしまう! 

 

よくあるシュチュエーションとして、 ダイニングチェアを家族4人分購入したいけど、それぞれの身長が異なるので家族のうち何人かは心地よく使えない人がいる、という場合。 

 

自分の大切な人が心地よくないとしたら、それは悲しい現実ですね。 

そんなとき、シートハイが合っていない家族のチェアだけ脚をカットしてしまうというのも選択肢のひとつだと思います。 

 

しかし、これにはいくつか懸念事項があります。 

 

・そもそもカットできない素材である 

・販売店がカットしてくれない 

・脚をカットすることにより、

 デザインのバランスが崩れてしまう 

 

など。 

 

まずは購入する販売店に脚をカットできるか相談しましょう。 

 

もしそこで断られてしまったとしても、 家具の修理などを行っているショップなどに問い合わせしてみるのもおすすめです。 

 

ただし、この強行手段は最適シートハイよりも現物のシートハイが高い場合のみ有効です。 低い場合、脚を伸ばすのは大変困難です。 

 

アジャスタなどで調整できる可能性もありますが、 チェアの脚そのものを伸ばすのは難しい技術のようです。 

まとめ

・SH=シートハイ 座面の高さのこと 

・最適なシートハイだと、心地よく過ごせる 

・最適シートハイは 身長÷4で求められる 

・日本人の平均身長に合ったシートハイの

 チェアは国内で手に入りやすい 

・シートハイがわかれば、最適なテーブルサイズもわかる 

・サイズがわかったとしても、

 できるだけ実物を確認してから購入するのがおすすめ 

・シートハイが合わないチェアは

 脚をカットしてしまう選択肢もある 

 

少しボリュームの大きい内容でしたが、 ダイニングチェア選びにはかなり詳しくなりましたね! 

 

では、今日も心地よい暮らしを! 

# 家具

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くいしいんぼうイター

宮城いくえ

沖縄県出身|ライター|フォトグラファー |インテリアコーディネーター|美味しいものやインテリア、旅行好き|フレンチブルドッグのごんた&夫と一緒に暮らしています

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